ドライフード

「室内猫用」のキャットフードはカロリー控えめなのか。公表値で確かめたら、ほかの成猫用とほぼ同じだった

公開 2026年10月8日

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結論から

「室内猫用」と名前の付いたドライフードと、それ以外の成猫用ドライフードのカロリー(100gあたり)を比べました。

種類商品数カロリーの中央値範囲
室内猫用(腎臓ケアの4商品を除く)6374kcal340〜382kcal
それ以外の成猫用35376kcal320〜428kcal
避妊・去勢用3350kcal345〜363kcal
減量用1325kcal—

室内猫用とそれ以外の差は、中央値で2kcal。 1%にも届きません。室内猫用という名前だけで「カロリー控えめ」とは言えない、というのがこの記事の結論です。

はっきり低かったのは、名前に「避妊・去勢」「減量」と入っているほうでした。カロリーを抑えたいなら、ラベルの言葉ではなくkcalの数字を直接見るのが確実です。

調べ方

このサイトが価格を追っている商品のうち、ジャンルが「キャットフード」(療法食とおやつを除く)で、水分20%以下のドライフードを対象にしました。

子猫用(キトン・マザー&ベビー)は、成長期でカロリーの設計がまったく違うので外しています。

楽天では同じ商品が店ごとに別の名前で出品されているため、そのまま数えると売れ筋の商品ほど何回も数えられてしまいます。同じ商品は1つとして数えました。 成分値がすべて一致する出品は同じ商品とみなし、容量違い(2kgと4kgなど)も 1つにまとめています。

数字はすべてメーカーの公表値で、実測ではありません。

室内猫用を1つずつ見る

商品単位で並べると、こうなります。

6商品のうち4商品が370kcal台以上で、一般の成猫用の中央値(376kcal)と同じ水準です。明確に低いのはピュリナワンの1商品だけでした。

トムキャット ロッキーマウンテン インドアキャットも室内猫用ですが、カロリーが公表されていなかったので表から外しています。

低いのは「腎臓ケア」の4商品

上の表から外した4商品は、マルカン サンライズの AIM30 シリーズです。

商品カロリー
AIM30 11歳以上の室内猫用 腎臓の健康ケア300kcal
AIM30 11歳以上の室内避妊・去勢後猫用 腎臓の健康ケア295kcal
AIM30 15歳以上の室内猫用 腎臓の健康ケア315kcal
AIM30 20歳を迎える室内猫用 腎臓の健康ケア315kcal

どれも300kcal前後で、今回調べたドライフードの中でもかなり低い部類です。

ただしこの4商品は、名前のとおり11歳以上の高齢猫向けで、腎臓ケアを掲げたシリーズです。名前に「室内猫用」とは入っていますが、低カロリーの理由を「室内」に求めるのは無理があります。年齢と目的の設計がまったく違う商品なので、室内猫用の代表として扱うと結果が歪むと判断して、別に分けました。

含めて計算すると室内猫用10商品の中央値は350kcalになり、一見すると「室内猫用は低カロリー」に見えます。集計の仕方ひとつで結論が逆になる例として覚えておいてください。

同じメーカーの中で比べると

メーカーが違うと設計の考え方も違うので、同じメーカーの中でも比べました。

ピュリナワンは、室内飼い猫用(340kcal)と 1歳から全ての年齢に 白身魚(365kcal)で、室内飼い猫用のほうが25kcal低くなっています。脂質も9%と14%で、こちらは室内猫用らしい差が出ていました。

ニュートロ ナチュラルチョイスは、室内猫用 アダルト(360kcal)より 避妊・去勢猫用(350kcal)、 減量用(325kcal)のほうが低い並びでした。同じシリーズの中で、カロリーを抑える役目は減量用が担っています。

ロイヤルカナンは、FHN インドア(374kcal)より FHN ステアライズド(363kcal)のほうが低い値でした。

まとめると、室内猫用が同じメーカーの一般品より低いことはあっても、 避妊・去勢用や減量用ほどには下げていない、というのが3メーカー共通の形です。

室内猫用なのに高カロリーなものもある

ニュートロ ナチュラルチョイス 室内猫用 キトンは 390kcal、脂質19%です。今回の成猫用の中央値より高い数字です。

子猫用なのでカロリーが高いのは当然ですが、「室内猫用」という言葉がカロリーの高さ低さを表していないことがよく分かる例です。

なぜこうなるのか

室内猫用は、その名前で何を調整しているかがメーカーごとに違います。カロリーを下げているものもあれば、別の点を主眼にしているものもあるはずですが、公表値から読み取れるのは成分の数字までで、メーカーの意図までは分かりません。

一方で「避妊・去勢用」「減量用」は、名前そのものが体重やエネルギー量の調整を指しています。数字にそれがそのまま表れていたのは、ある意味で自然な結果です。

カロリーの正体は脂質だったという記事で書いたとおり、カロリーを下げるいちばん効く手段は脂質を減らすことです。今回もピュリナワンの室内飼い猫用(脂質9%)や減量用(同9%)はその形でした。逆にニュートロの室内で暮らす シニア猫用は脂質17%で、カロリーも375kcalあります。

この結果をどう使うか

「室内飼いだから室内猫用」で止めない

室内猫用を選ぶこと自体に問題はありません。ただ、それでカロリーが抑えられているはずだ、と思い込むのは危ないということです。今のフードと比べて実はほとんど変わらない、ということが普通に起こります。

カロリーを抑えたいなら数字を比べる

体重が気になってフードを替えるなら、見るべきは100gあたりのkcalです。今のフードと候補のフードの数字を並べて、本当に下がるかを確かめてください。

フードを替えたら、同じ量ではなく同じカロリーになるように量を合わせます。計算の仕方はカロリーと給与量の記事にまとめました。カロリーが低いフードに替えて同じグラム数を与えると、たしかに摂取カロリーは減ります。ただしそれが今の猫に合った量かどうかは別の話です。

体重の減らしすぎは獣医師に相談を

猫の減量は、急ぎすぎると体に負担がかかると言われています。すでに太っている、あるいは持病がある場合は、フード選びの前に動物病院で目標体重と進め方を相談してください。このサイトが扱えるのは公表値の比較までです。

この数字の限界

すべての室内猫用を網羅したものではありません

数が少ないことに注意してください。とくに減量用は1商品だけなので、 傾向とは言えません

特徴は反映されていません

まとめ

成分比較のトップページでは、カロリーの低い順に並べ替えて、ここに挙げていない商品も含めて見比べられます。


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